厳しい環境が育む、一流の銘柄材、木曽東濃檜

美しく丈夫な構造材として知られている「木曽・東濃檜」は、木曽谷の入口、岐阜県の飛騨川と木曽川の流域に位置する地域から算出される檜です。この地は寒暖の差が激しく、しかも養分の少ない痩せ地という厳しい環境。温暖地と比べ、成長には何倍もの歳月を必要とします。しかし、逆にその悪条件が檜の中でも最高級という折り紙つきの銘柄材「木曽・東濃檜」を生み出しているのです。

山で一生、家で一生。建ててから強くなる檜の家

檜は1000年経っても生き続けます。

家の寿命というと、ついコンクリートや鉄骨と考えがちですが、実は、木造住宅の方が長寿なのです。1300年前に造られた世界最古の木造建築物・法隆寺の檜柱が、今もなお、その芳香を失わずに生き続けているように、充分に乾燥させ、入念に仕上げられた木曽・東濃檜は、長きにわたり耐久性を誇ります。

200年間にわたり強度を増す檜の家。

昔から檜は2度生きるといわれています。伐採されたときにその第一の生涯を終え、建材に使用されると第二の生が始まるというものです。構造材になった檜は、その後200年間にわたり強度を増しながら家を支え続けます。木曽・東濃檜の家は、まさに「百年住宅」の名にふさわしい寿命の長い住まいです。

耐震性も抜群な木造住宅。

同じ重さの木と鉄を比べると、実は、木は鉄よりも強いのです。重さ当たりの圧縮強さを比較するとコンクリートの5倍もあり、引っ張りの強さでは鉄の4倍に相当するのです。また、木材は曲げの方に対しても抜群の強さを発揮。地震の多い日本の住宅には、最適な建材とも言えます。

鉄よりも耐久性に優れている木造住宅。

木は鉄やアルミニウムよりも耐火性に優れています。鉄やアルミニウムは熱が加わると比較的低い温度でも急速に強度を失いますが、木材は表面の燃え跡が炭化層となり、断熱材の役割を果たすので、それ以降は火の周りが遅くなります。

心と体に優しい健康住宅

ヒノキチオールで殺菌効果。

木は放つ芳香成分には、カビや黄色ブドウ状球菌、さらに大腸菌や虫歯菌などの細菌に抵抗する働きがあります。なかでも檜はヒノキチオールと呼ばれる強力な殺菌成分を含んだ香りを発散し、家族の毎日の健康を守ります。

木造の家は自然のエアコン。

木は森の中で、空気中の二酸化炭素を吸い、酸素を吐き出して成長しますが、伐採後も命ある限り呼吸し続けます。建材に生まれ変わった木は、部屋の湿度が上昇すると湿気を吸収し、湿度が下がると水分を放出するので、大切な家を結露から守ります。

紫外線を大幅カット。

紫外線には、肌荒れや目を痛める要因が多分に含まれています。しかし、木に囲まれた生活を送るのなら心配は要りません。木は紫外線の反射が少ないため、目や肌を守るサングラスの役割を果たします。

優しい木の吸音・残響効果。

コンクリートのように堅い材質で造られた建物は壁や天井に音がぶつかると跳ね返しますが、木には適度な吸音・残響効果があるので、快適な音響空間を創り出します。現在、音に気を使う劇場やコンサートホールなどでは、多くの木材が使用されています。

情緒あふれる木造住宅。

毎日の生活が「木」に刻まれ、独自の光沢と表情を持つ木造住宅。自然の命を大切に育て、その恵みを家づくりに活かした「木曽・東濃檜の家」には、あたたかい温もりと、優しい檜の香りが漂います。

衝撃を吸収する木造住宅。

木材は鉄やコンクリートよりも衝撃を吸収します。物体が床に衝突すると、床の堅さに比例して衝撃力は大きくなりますが、木の表面層は細胞がパイプ状に連なっているために、細胞がクッションの働きをしてくれます。

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湿気を防ぎ、木も長生き。外断熱工法

人にも家にも大敵は湿気です。人は昔から陽あたりや風通しを求め、無意識に除湿、殺菌をしてきました。昨今充填断熱材でも様々な工法・商品が出ていますし、厚みを確保できれば木も充分な断熱性能(熱伝導率0.15~0.25W/m・k)を持っているといえます。ログハウスが暖かいのもそのためです。

しかし夏の湿気対策はどうでしょう?どの断熱工法もそれだけでは従来と変わりません。限界値を超えると結露となったり、時期により断熱性能にムラが出たりします。『檜の家』では建物の寿命を左右する要因として湿気に注目。従来の充填断熱工法に代わり、基礎から小屋組までの構造躯体を包み込む完全外貼り断熱工法を採用。断熱材が途切れることがないので均質な断熱性能と徹底した気密性能を実現しています。

住空間以外の空間(小屋裏や床下、壁体内など)も強制的に空気循環するシステムを搭載、建物全体の除湿をすすめ、透湿抵抗値の高い断熱材の採用と合わせ壁体内結露を生じさせません。また、家中の温度差が少なく不快な輻射熱もないので住む人にストレスを与えない理想の住空間を実現します。外断熱による熱容量の大きな建物は建物基礎直下の地中温度が夏と冬で逆転します。

超高気密・高断熱性能がこのわずかな熱エネルギーも利用可能にしています。建物基礎を蓄熱・蓄冷体とすることで、エアコンは補助的に夏は高め、冬は低めの温度設定で快適なのです。弊社平均隙間相当面積(C値)0.28の隙間のない空間をダクト型全熱交換型換気扇でロスなく計画的に換気し、日射取得熱や地熱、生活熱などほんのわずかなエネルギーも無駄にしません。

地中温度や太陽熱などの自然エネルギーを、自然に活かすエコシステム(地熱利用)

地中冷熱による冷却効果活用と床下除湿

住宅上部のエアコン1台を、床下を含む家中の除湿器としてドライ運転(27℃前後)します。床下システムで、1階床面付近にたまる除湿された空気を、床下に引き込み、地中冷熱でより一層冷やされたこの空気を汲み上げ、2階ホール天井から室内へ放出します。これによって「地中冷熱の効果的な活用」と「床下を含めた家中の除湿」を同時に行なうことができます。

日中の暖気を床下に放出して夏の熱を冬まで地中に維持する

床板によって空間が分断される床下は、日射熱や生活熱が届きにくく、家中の冷気が溜まりやすいので、床下システムで住宅上方に溜まりがちな日中の暖気を床下空間に吹き降ろします。